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#04 染井社長に聞く
KALTECH ストーリーズ
ついにシャープを退職して、カルテックを立ち上げた染井社長ですが、
肝心の光触媒にある欠陥が発覚します。
今回は、起業後のピンチから今後の夢を聞いていきます。

そして起業するも…

──
会社を辞めて起業したのが2018年の3月ですね。
染井:
実は、ここで最大のピンチがありました。ある会社の光触媒の材料が素晴らしいということでこれを使って世界初の技術が確立できると起業をしたのに、調べれば調べるほど、肝心の材料が怪しいんです。光触媒がどんどん劣化してきたんです。我々がいま使っている光触媒は、水洗いすると再生して良くなるのです。ところがその当時の光触媒は洗うたびに材料が離れていって劣化していく。最後には、反応しなくなるんですよ。こんなのでは商品化できません。「これはえらいことや!」となったんです。起業したにも関わらず、こんな触媒やと思わなかったんです。
──
根本的な問題にぶち当たったんですね。
染井:
これでは、どうにもならないということで、その会社とは最終的に縁を切ったんです。でも、縁切るって言うことは触媒との縁も切ることになるじゃないですか。すると、触媒がなくなって、起業したこの会社をどうすんねんと、これもう最大の危機ですよ。すると、これがまた出会いがあるんですね。いま使っている触媒との出会いがあったんです。作ってくれた会社が面白い会社で、今までの触媒の中ではるかに性能の良い触媒に仕上げてくれはったんですよ。「これは使える」となったんです。そして、この触媒の力を最高に引き出せるデバイスの開発を続けて、ようやくどこにもない光触媒技術が完成したんです。
──
順風満帆というわけではなかったんですね。
染井:
順調そうに見えてますけど、実は七転八倒で。えらいことやったんですよ。ずっと光触媒のことが心のどこかにあって、それがようやく花開いたっていう感じです。次の新しい触媒も性能は今の倍くらいまで上がります。今は本当にすごくいい状態ですよ。

商品開発への思い

──
デバイスをやっていたにも関わらず商品のデザインはシンプルな気がします。
染井:
発想のスタートは形です。イメージです。イメージから入ります。僕はシャープの時から、日本のお茶の間を狭くしたのは電機メーカのせいやって、ずっと思ってましたから。例えば、空気清浄機は邪魔やから天井とか、壁につけたいなとずっと思ってましたから。それを単に実現しただけなんです。ある日突然発想したわけではなく、シャープにいる時からずっと思ってたんです。
──
世界中飛び回って得た経験は今に活きていますか?
染井:
飛び回って一番勉強になったのは、その国々の文化です。文化って人の文化もあれば商文化もあるじゃないですか、そういう部分もよくわかりました。もうひとつは、技術が高ければ普及する訳じゃないということ。何が大事かというとローカルマッチなんです。その国の目線に合ったものを出していかないと合わないんです。押し付けの技術は絶対に普及しません。それが、キーなんですよ。それを体得できたのはシャープのおかげです。シャープの悪口いっぱい言ってますけど、心の底では感謝してます。

今後の目標

──
今後光触媒をどういう風に活用したいですか?
染井:
光触媒を使って、水の浄化をやりたいですね。水はね、奥が深いんですよ。空気は簡単か難しいかで言うとそんなに難しくないんですね。なんでかと言うと密度が低いから。空気は溶け込めないものは床に落ちますよね。ところが水はいろんなもんが溶け込みますよね。やっぱり水っていうのは、奥が深いし、だから競合があまりいないんです。難しいと皆わかっているので、水のビジネスってまだブルーオーシャンなんですよ。商売という意味でも、地球環境への貢献度と言う意味でも水を早くやりたい。
──
会社の将来展望などありますか?
染井:
本物の技術であるということを知ってもらえるためにはどうすればいいかを考えています。その一つの方法としては、医療機器にすることだと考えています。僕は光触媒を使った機械で最初の医療機器を狙いたいと思っています。吸い込んだ空気を無菌状態にする医療機器は絶対に必要だと思うんですよ。特にこれからは。機械を通過したら何の毒素も出さず、消毒液も使わずに、風が無菌の状態になるというものを作りたい。そういうものがあったら、絶対それは医療機器になるはずだと確信してます。医療機器に認めてもらえれば自然と本物感というのも定着するんじゃないだろうかと考えています。
学生時代からシャープへの就職、そして起業に至る経緯までと染井社長の今までを
4回にわたって振り返ってきました。今後も、その他の商品開発など折を見て
インタビューを掲載したいと思います。


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