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#01 染井社長に聞く
KALTECH ストーリーズ
光触媒という今はまだメジャーではない技術で起業した染井社長ですが、
ここに至るまでに色んな経験、そして技術に対する熱い思いがあります。
それが一体どんなものなのか、インタビューでご紹介します。

バランスの悪い学生

──
エンジニアということは元から理系ですか?
染井:
理系ですよ。もうバリバリの。趣味の一つが木工なんですが、子供の時からもの作りが好きで。子供ながらに覚えているのは、家を建て替えた時があったんですけど、すごい大工さんに可愛がられてたんですよ。よく親父が言ってました。理由を聞くと、大工さんの鉋(かんな)の削る音や削りカスがめちゃくちゃ好きでずっとそこに居たらしいです。だからたぶん子供の頃のイメージが今も残っていて、木を切ったりするのが好きなんですよ。なんかこう加工することが好きで、多分勉強も好きになったんかなぁと思います。
──
ということは理科とかが大好きな子供だったんですね。
染井:
大好きでしたね。模擬試験ってあるじゃないですか。中学の時に、理科と数学はムチャクチャ点数良いんですよ。でも、国語英語のめちゃくちゃ低いという。うちの親父は教師だったので最悪でしたね(笑)。ある私立高校の受験したときも理科は100点でした。でも、英語と国語が平均は50点なかったんです。勉強のバランスがめちゃくちゃ悪かったんですよ。

光触媒との出会い

──
それは理系に進むしかないですね。
染井:
中学卒業後は、高専へ進学したんです。当時、僕が行った高専には、電気・機械・化学の3つの学科しかありませんでした。その中で、どれがおもしろいのかなと考えたら、断然化学やったんです。高専に行くと5 年間、化学の勉強をするじゃないですか。そして、高専にはゼミがあるんです。その5年生の時に入ったゼミの先生が研究していたのが、光触媒だったんですよ。
──
初めて光触媒を知った時はどういう感じだったんですか?
染井:
もう40年ほど前ですけどね、もうね、「なんじゃこれ」ですよ(笑)普通は、化学というのは液体と液体をくっつけて変化するというようなものなんです。ずっとそういう勉強をしてきたんですが、その先生は電気化学という特殊な研究をしていて、光が当たったら物質が変化するという実験をずっとしているんです。当時は白金触媒っていうやつだったんですけど、それにハロゲンランプとかサングラスをしないと見えないぐらいの強い光を当てる研究をずっとやってるんです。でも、僕には「なんで光のエネルギーで、物質が変化するのか」がわからない。「なんで光?光が当たってなんで物質が変化するの?」と。今まで勉強してきた化学とは違ったので、だからこそ、すごく興味をひかれましたね。

白金触媒
空気中の有機物や一酸化炭素を吸着・分解する、プラチナの作用のこと。貴金属の中でも、触媒反応が出やすいため、自動車のマフラーや工場の煙突、冷蔵庫などにも使用されている。
──
その時先生は光触媒の説明してくれたんですよね?
染井:
もちろんですよ。その理屈は、今僕が説明している理屈と同じですから。光をエネルギーにして物質を変化させる。その当時から理屈は何も変わってないです。
──
でもその当時はわからない?
染井:
全然わかりませんよ(笑)化学って、後で理論がくっついてくるんですよ。大学院の時の先生は、化学反応式をみながら、この物質がくっついたらこうなるはずだというような、設計図を書くんです。これを実験で証明していくんです。だから何も形もないものからなんか形ができる。もはや芸術だなと思いましたね。その醍醐味は僕ずっと感じてたので、すごく楽しかったです。

光触媒を学ぼうとするも…

──
ということは大学でも光触媒を?
染井:
ところが、大学に行って何したかというと、触媒やったんですよ(笑)。行った大学には光触媒はなかったんです。そこで、触媒の研究する先生のところに入って触媒の基礎を学びました。触媒の反応プロセスを学んで自分で光触媒やりたかったんですけどね。だから何作ったかというとロケットの燃料です。光触媒を使って。そこでもうなんか光触媒と触媒の基礎的な知識は固まったんです。
──
真面目に勉強をしてたんですね。
染井:
大学に入ったといっても、高専からの編入なんです。高専生ってね、ある日突然、大学3年生のところにポコッと入るから、浮くんですよ。「なんやお前ら」みたいなね。ぼくら高専から行った側はなんて思うかというと、「大学ってめっちゃレベル低いよな」と。これは「勉強してもしゃーないな」と。それで何をしたかと言うと、まず僕は高専の生徒集めて、テニスの同好会を作ったんですよ。そしたら人気になって、気がついたら100人超えるわけですよ。ほんで女子大生がいっぱい入ってくるわけですよ。ほんなら後輩もできてくる。そしたら後輩集めて、あそこの女子大言って女の子集めてこいみたいなことになるわけですよ。そんな感じで遊んでました(笑)
いわゆる大学デビューをしてしまった染井社長。
光触媒のことは忘れて、遊びに学業にと大学生活を満喫したそうです。
次は、サラリーマン生活を送ったシャープへの就職のきっかけやお仕事の話です。


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